ひとことで
心を乱し、苦しみを生む欲望や怒り、思い込み。
貪り、怒り、無知などの心の働きをまとめて呼ぶ語です。日常の欲求を数えるだけでなく、その働きが行為や苦にどうつながるかを考えます。
暮らしの中で考える
怒りのまま返信したくなったとき。
強い言葉のメッセージを受け取り、すぐ言い返したくなることがあります。今、自分は怒っている、と気づき、送信前に少し時間を置いてみます。
何が嫌だったかを言葉にしてから、必要な事実や要望を短く伝える。感情があることを責めず、そのまま行動に移すかを選び直す例です。
例えば、欲しくなる、腹が立つ、決めつけるという動きを、貪・瞋・痴に照らして考えられます。感情の名前で人格を決めず、今の働きを確かめます。
ここでは、ことばを暮らしに結びつける一例として紹介します。
仏教での意味と背景
煩悩は苦や迷いに関わる心の働きとして説明されます。貪・瞋・痴を三毒と呼ぶ整理はよく知られますが、煩悩の分類や数え方は伝統によって異なります。
誤解しやすいところ
「煩悩は必ず108種類」とは限りません。
除夜の鐘と108の数はよく結びつけられますが、それだけで煩悩全体を定義することはできません。また、感情を持つ自分を悪人だと決めるための語でもありません。
今日、考えてみること
行動する前に、気づけそうな心の動きは何でしょう。
答えを急がず、思い浮かべてみてください。