ことば辞典ことばから、世界がひらく。仏教ことば辞典
袈裟を着た白と茶色の旅猫が、湖畔のお寺へ歩いていく後ろ姿
苦しみと日々の営み

無我

むが

変わらない独立した「私」を、ものごとの中に固定しない見方。

ひとことで

変わらない独立した「私」を、ものごとの中に固定しない見方。

無我は、心身や経験の中に、恒久的で自在に支配できる自己を見いだせないという仏教の考え方です。

暮らしの中で考える

「自分はこういう人だ」と決めすぎているとき。

一度失敗しただけで、自分はいつも失敗する人だと決めてしまうことがあります。状況や経験によって、できることや感じ方が変わることを見てみます。

昨日の自分を固定した判定にしない。これは暮らしへの接続例であり、無我の教理全体を性格の変化だけに置き換えるものではありません。

「私は変わらない一つの性格だ」と決める前に、眠れた日と疲れた日で反応が違うことを思い出します。条件で変わる経験を見る例で、本人の存在や尊厳を否定しません。

ここでは、ことばを暮らしに結びつける一例として紹介します。

仏教での意味と背景

初期仏教では心身を五蘊として考える説明などと関わります。無常や苦の見方ともつながり、自分のものとしてつかむあり方を問い直します。

誤解しやすいところ

自分は存在せず、価値もないという意味ではありません。

責任や人格の尊重を否定するための語ではありません。「無我夢中」という日常表現とも意味の範囲が違います。

今日、考えてみること

変わらない性格だと思っていたことに、例外はありますか。

答えを急がず、思い浮かべてみてください。

出典

暮らしの例と問いかけは、編集上の提案です。解説は資料を参照してまとめており、経典の逐語訳ではありません。

更新:2026-10-05 / 編集方針

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