ことば辞典ことばから、世界がひらく。仏教ことば辞典
袈裟を着た白と茶色の旅猫が、湖畔のお寺へ歩いていく後ろ姿
苦しみと日々の営み

愛別離苦

あいべつりく

愛する人や大切なものと、別れなければならない苦。

ひとことで

愛する人や大切なものと、別れなければならない苦。

四苦八苦に数えられる語です。会い続けたいという願いと、別れや変化を避けきれない現実との間にある苦を表します。

暮らしの中で考える

大切な人と離れるとき。

転居や死別で、これまでの関わりが続けられなくなることがあります。悲しみを早く片づけず、その人と何を大切にしてきたかを思い出してみます。

書き残す、誰かと話す、今の生活を支えてもらう。人によって違う時間と方法を選ぶ例です。

「寂しい気持ちはあるけれど、今日の生活も少しずつ整えたい」と言ってみます。悲しみをなくす宣言ではなく、悲しみと日々の営みを一緒に言葉にする例です。

ここでは、ことばを暮らしに結びつける一例として紹介します。

仏教での意味と背景

愛別離苦は、生老病死に加えられる苦の一つです。無常とも関わりますが、別れの苦を知識だけで消せるという説明ではありません。

誤解しやすいところ

「愛さなければよい」という結論ではありません。

大切に思う気持ちを否定したり、悲しむ人に立ち直りを急がせたりする語としては用いません。関係を大事にすることと、別れの現実を見ることの両方を考えます。

今日、考えてみること

その人との関わりで、今も大事にしたいことは何でしょう。

答えを急がず、思い浮かべてみてください。

出典

暮らしの例と問いかけは、編集上の提案です。解説は資料を参照してまとめており、経典の逐語訳ではありません。

更新:2026-10-05 / 編集方針

仏教ことば辞典に戻る