ひとことで
他の生きものを害さないあり方を大切にすること。
不害は、害を加えないことを表す語です。仏教では身体の行為だけでなく、怒りや残酷さを離れる心のあり方にも関わります。
暮らしの中で考える
いらだちを人に向けそうなとき。
自分が疲れていると、関係のない人に強く当たってしまうことがあります。まず会話をいったん止め、相手を傷つける前に距離を取ってみます。
落ち着いてから、何が必要なのかを伝える。相手も自分も守れる行動を選ぶ例です。
助けようとしているときにも、相手が望んでいるかを確かめます。「よかれと思って」の行為が負担になっていないかを見ることも、害を減らす日常の工夫です。
ここでは、ことばを暮らしに結びつける一例として紹介します。
仏教での意味と背景
仏教では他の生命を害さないことが、慈悲や不殺生の実践と結びつけて語られます。不害と不殺生は関わる語ですが、常に同じ範囲を意味するわけではありません。
参照した現代上座仏教の法話は、生命に害を与えないことを、不殺生の背景として説明しています。ここでは、その倫理的な背景を考える資料として参照しています。
誤解しやすいところ
危険な状況にとどまり続ける意味ではありません。
害を避けることには、離れる、助けを求める、被害を止めることも含めて考えられます。他者への配慮を理由に、自分が傷つけられる状況を受け入れる必要はありません。
今日、考えてみること
傷つけ合う前に選べる行動はありますか。
答えを急がず、思い浮かべてみてください。